これまで糖尿病、肥満症、高血圧症、脂質異常症(高脂血症)、骨粗しょう症などは成人特有の病気であることから「成人病」とよばれていましたが、最近は成人だけでなく若い世代にもよくみられ、互いに合併することから、これらの疾患群を「生活習慣病」とよぶことになりました。
また、高脂血症も脂質異常症となり、診断の範囲も新しくなりました。
生活習慣病は主として過食、運動不足による肥満を原因としておこり、これらの病気になると全身の動脈の流れが悪くなる動脈硬化症となって心筋梗塞や脳梗塞の原因になります。
我々の日常を振り返っても、家から仕事場へは車で通い、職場や家庭でも積極的に運動することはありません。
休日には日頃の疲れから昼近くまで眠る、あるいはストレス解消と称して、毎日の飲酒や喫煙が続くという悪循環になっていませんか?
このような生活習慣により発症するものを生活習慣病といいます。
これらの疾患の特徴として、「症状がない」ことがありますが、いったん心筋梗塞や脳梗塞などを起こしますと、長期の入院が必要となり、命にかかわる状態となる可能性もあります。
さらに自身の生活の質(QOL)を悪くするだけでなく、医療費の増加など社会的な問題にもなります。
厚生労働省も「健康日本21」という目標を掲げ、生活習慣病の予防に積極的に取り組んでいます。